トランクルームには虫やゴキブリはいるの?トランクルームの虫事情
害虫によって、大切な衣類や本が台無しになってしまった経験はありませんか?実は、衣類や本に穴を空ける害虫は、どんなに気を付けてもその侵入自体を防ぐことはできません。大切な衣類や本を虫食いから守るためには、適した方法で対策する必要があります。
トランクルームは、大切なものを預ける目的で利用されることも多いです。しかし、実際にトランクルームがどのようなサービスなのか、よく知らない人も多いでしょう。
今回は、トランクルームが虫食い対策できる環境かどうか、自分でできる対処法についてもご紹介します。
参考記事:トランクルームは空調付きがベスト!屋外・屋内の空調設備の違いとは
衣類や本に気を付けないといけない虫とは
衣類や本に穴を空ける虫は、1種類だけではありません。また、その侵入を防ぐことは難しいため、常に虫食いが起こらない環境に注意する必要があります。
衣類に影響を及ぼす虫
衣類に穴を空けるのは、衣類害虫の幼虫です。衣類害虫は、主にカツオムシブシ(甲虫)と、イガ(蛾)の仲間がほとんどです。衣類害虫が虫食いを起こすまでの流れを見てみましょう。
まず、成虫が外から取り込んだ洗濯物や、外出から戻った際の衣類にくっついたり、家屋の窓などから入ったりして侵入します。そして、タンスやクローゼットのなかで卵を産み、幼虫はエサを食べながら成長していきます。
このエサの一部は衣類などの繊維で、あちこち食べることで穴があきます。成虫が産む卵の数は数百個とも言われていますから、できる限り害虫が成長しないように対策することが大切です。
衣類害虫のなかで、特に多いのがヒメマルカツオムシブシという害虫です。4月~5月にかけて最も発生しやすく、殺虫剤が効きにくかったり、ビニール程度なら食い破る力を持っていたり、幼虫は半年以上絶食状態でも生き延びることができるなど、なかなか厄介な点が特徴です。
その他でも、イガは年に3回程度発生しやすいシーズンを迎えます。そのため、衣類害虫対策は1年中必要となるのです。
本に影響を及ぼす虫
害虫は、衣類に影響を及ぼすだけではありません。本を虫食いで荒らす害虫もいます。本に悪影響を及ぼす害虫は、主にヤマトシミ、ゴキブリ、シバンムシです。ゴキブリはその大きさから一目で存在に気づきますが、以外と知られていないのが本をエサにするということです。ゴキブリは、主に糊付けした和紙を好みます。本の背表紙が虫食いにあっている場合、ゴキブリの影響が考えられます。
ヤマトシミも、ゴキブリと同じように糊付けした和紙を好みます。紙魚(シミ)、あるいはきらむしなどとも呼ばれます。
シバンムシは、本にトンネルを空けるように食べていくのが特徴で、本がボロボロになります。
トランクルームは虫やゴキブリ対策できている?
トランクルームは、衣類や本をエサにする害虫対策ができるのでしょうか。まず、害虫の好む環境から見ていきましょう。
衣類害虫が繁殖しやすい環境とは
衣類害虫が繁殖しやすい環境は、温度15度~25度、湿度60%以上、ホコリや食べかすなどのエサがある場所です。家のなかでは、タンスやクローゼットはまさに害虫が繁殖しやすい場所と言えますね。本をエサにする害虫は、暗くて湿気が多い場所を好みます。本を段ボールなどにしまいこんで、クローゼットや押し入れに収納している場合は注意が必要ということです。
このことから、衣類、本ともに湿気対策が重要ということがわかりますね。
除湿剤を使用しても被害にあってしまう原因
自宅の押し入れやクローゼットなどに除湿剤を置くなどの湿気対策をしている人がいますが、残念ながらそれでも虫食いの被害にあうことはあります。こうした失敗の原因はいくつか考えられます。湿気対策が不十分な場合、そして害虫が好むエサがある場合、気温の影響を受ける環境の場合の3つです。湿気対策は、除湿剤の活用とともに、定期的に風を通したり、虫干しをするなどの方法が有効です。害虫が好むエサを減らすには、ホコリや食べかすなどを残さないよう、こまめな掃除が重要です。さらに、できるだけ気温差が少ない環境が望ましいということですね。
空調設備が整っているトランクルームは虫対策になる
害虫対策として、湿気対策と掃除は自分で気を付ければ何とかなる場合もあるでしょう。しかし、温度管理は24時間エアコンをフル稼働させない限り難しいですよね。トランクルームの中には、温度や湿度が常に一定に保たれた環境でサービスを提供しているところもあります。衣類や本などの大切なものの管理に適した環境が整備されているトランクルームなら、自宅よりも害虫の被害を受けにくくなる可能性があります。
虫対策がされているトランクルームの選び方
トランクルームは、それぞれサービス内容や特徴が異なります。虫対策を考えるのであれば、必ず温度・湿度管理が徹底されたトランクルームを選ぶようにしましょう。
屋外型トランクルームの多くは空調・湿気対策が不十分なことが多いため、害虫の被害から守る環境とは言いにくいのが現状です。屋外型トランクルームにシーズンオフの衣類などをまとめて収納して、服がカビだらけになったという人は少なくありません。また、虫食いの被害も発生しやすいため、衣類の保管には適していません。
本に関しても同じです。本は湿気によって、虫食いだけでなく変質や変色のリスクも高まります。
屋外型トランクルームに温度や湿度の影響を受けにくいものを預ける場合は、湿度や温度管理の有無にとらわれる必要がないかもしれません。しかし、衣類や本を預ける際には空調・湿気対策が不可欠ですので、屋外型は避けておくのが賢明でしょう。
屋内型トランクルームであっても、温度管理や湿気対策が行われていないものもあります。虫食いから大切なものを守りながら預けたい人は、必ず空調・湿気対策が行われているトランクルームを選びましょう。
自分でもやっておこう!トランクルームに預ける際の虫対策
いくら空調・湿気対策万全のトランクルームでも、虫食いが100%防げるとは言い切れません。もちろん、屋外型トランクルームや自宅の押し入れなどよりは、害虫の繁殖を防ぎやすい可能性が高いです。
しかし、より確実に害虫対策しながらトランクルームを利用したい場合は、キレイに洗うことと、さらなる除湿対策・防虫対策が有効です。
衣類や布団などを保管する際は、必ずキレイに洗ってしっかり乾燥させることが大切です。一見汚れていなくても、服についた食べこぼしや皮脂は害虫のエサになります。また、十分に乾燥させないと、カビの発生にもつながりかねません。
また、トランクルームに預ける際には、密閉できる衣装ケースや布団圧縮袋を活用し、そのなかに除湿剤や防虫剤をいれて保管すると効果が高まります。
本を預ける場合は、ホコリなどを丁寧にとりのぞき、ページをめくって風をとおし乾燥させると効果的です。
このように、トランクルームに預ける前に自分でできる虫対策もあります。大切なものを守るためにトランクルームを活用するのであれば、ベストな状態で預けると安心ですね。
まとめ
今回は、トランクルームの虫事情についてご紹介しました。
虫食いの被害が発生しやすいのは、主に衣類と本です。衣替えの時に久々に取り出したお気に入りの服に穴が空いていたら、とてもショックですよね。大切な本に穴が空いた時も、落ち込むでしょう。
トランクルームに大切なものを預ける際は、適した環境かどうか事前に確認することが大切です。害虫の被害から守るためには、湿気対策が重要。トランクルームを選ぶ時には、湿気対策が行われているかをしっかり確認する必要があります。